夫が乗っていた自転車が処理場へと運ばれた。夫の物がまたひとつ消えてしまった。
置いといても誰も乗らないし錆びるだけ。わかってるけど寂しかった、夫も悲しむかな。

夫と自転車にごめんねと言った。まだ洋服ダンスやクローゼット、本箱、キャビネも。
道具箱も階段下にいっぱい詰まっている。納戸も手つかず。娘はゆっくりでいいと言う。

所帯を持って50年、家族も増えて溜まる。思えば人間だけだ、こんなに溜めこむのは。
自分の物も処分してきちんとしていこう。ほしい物もないしこれ以上増えないはずだ。

人生100年と銀行のコマーシャルでも言うけど、必要かどうか考えて買い物しないと。
私は本など処分したけどまだあるかな、聖書讃美歌が一冊あればいいかな、なんて。

「わたしは裸で母の胎を出た。裸でそこに帰ろう。主は与え、主は奪う。
主の御名はほめたたえられよ。」（ヨブ記　1：21）　　祈ります。アーメン。